ビルマな日々          

2.変な像についての考察 2



見ての通りである。
解説を加えるつもりはない。あまりに完璧な「芸術」は、すべての言葉を黙らせる力を持っているからだ。

と言いながらもやっぱり解説してしまうが、一番左。札束に埋もれながら、ほほえんで死んでいく男。
ハードボイルドである。『太陽にほえろ!』にでも出てきそうだ。
次もハードボイルドである。パイプをくわえ、頭になぜか札束さして現れた男。金とタバコだけに生きている。
しかし、パイプって、そんなに昔から存在したのだろうか。
次にはモクモクと地上に現れて修行する僧群。ニワトリに乗った男。しかし変なニワトリだ。卵みたい。完全に体のフォルムが崩れている。
上を向き、蛇のようにクネクネ踊る女(たぶん)。
どれも、デッサン力や体のフォルムが崩壊していることが共通している。