日本ふしぎ祭

8月4日 がま祭り(茨城・つくば)

    


信じがたい祭りもこの世にあるものだ。
全国から「がまの油売り」が筑波に大挙集結し、技を競いあいコンテストをやるのである。
この「がまの油売り」、現実に存在しない。「薬事法」の存在により、がまの油売りなどという得体の知れない人間は
薬を売ってはならないからである。
あくまで口上や、刀で自分の腕を切って、がまの油で血を止めるという「芸」として存在し、観客を楽しませているのだ。
それにしてもがまの油売りの技が伝統芸として延々と継承され、現在では「第18代 永井兵助」などという名人がいる
とは知らなかった。
さらに、誰も知らない演歌歌手が「筑波のがま太郎」という変な歌を歌うわ、がまのみこしは出るわ、なぜかバナナの叩き売り
や紙芝居まで出没するわ、こんな奇妙な祭りが世間でほとんど知られていないのは、不思議である。
文句なしに楽しめる祭りで、おすすめです。