杉岡幸徳の主な著作  English    

 『奇妙な四字熟語』(ポプラ新書)


 已己巳己(いこみき)……似たもの同士
 照猫画虎……猫を見ながら虎の絵を描く
 変態百出……次々に姿を変える
 白馬非馬……白い馬は馬ではない
 梁上君子……天井の梁の上にいる立派な人
 徙宅忘妻……引っ越しの時に妻を忘れる
 
 ――この世にはこういった不可解な熟語が数多くあり、それらを多数集めて解説と例文を加えたのが本書です。

 意味不明なもの、笑えるもの、シュールなもの、教訓と取れなくもないもの、愛や美を切なく歌ったもの、長編映画になりそうなほどドラマチックなもの……など多種多様です。

 また、比較的よく知られた熟語――君子豹変・呉越同舟・酒池肉林など――も見すごしませんでした。

 名の知れた熟語も、本来の意味がぜんぜん違って伝わっていたり、その起源に壮大なドラマが眠っていたするからです。

 熟語の織りなす百花繚乱・狂喜乱舞・絢爛華麗をご鑑賞ください。
 イラストは五月女ケイ子さんです。

『奇妙な漢字』(ポプラ新書)



こんな漢字が本当にあるの?

見たこともない奇妙な漢字ひとつひとつに突っ込みを入れつつ、解説していきます。

『世界奇食大全 増補版』 (ちくま文庫) 


ラクダのこぶ、サソリ、ウマのたてがみから、土のスープ、樹液、みかんご飯、甘口イチゴスパ、そして紙、蚊の目玉のスープまで。

伝統食品あり幻の珍グルメあり。「奇食とは、人間世界の謎を開ける鍵なのだ」という著者の、悶絶必至、味の大冒険。

人間の業の深さを実感する珍グルメ全集。

文庫化にあたり、パンカツ、トド、犬、ソテツ、カメノテ、ワラスボ、イソギンチャク、蘇を追加。全56品。
解説 宮田珠己 
 
『日本の性習俗』(角川新書)



誘拐婚、女性が六百年以上も立ち入ったことのない国、神殿で売春する巫女、自分の妻を旅人に貸し出す風習、一人の女が多数の男と結婚する、死者や植物との結婚、男でも女でもない第三の性――など、

世界の変わった「愛」の形について描いた本です。
 『君は、砂漠の壁を越えるのか』(ラビリンス)



〜壁を越えるのか、それとも死か?
 若者が挑む極限の物語〜

砂漠にそそり立つ巨大な壁。向こうにはオアシスが、こちらには死の世界が広がっている。
壁を越えて生き延びるには、ただ一つだけ開いている門の門番に、賄賂を払わねばならない。
だが、そこに現れた若者は、門番の汚いやり口を見て、賄賂を払うのを拒否する。
若者は、壁を越えて生き残れるのか?

戦慄と幻覚に満ちた、著者による小説第一作。

 『大人の探検 奇祭』(実業之日本社)


 私が今まで取材した奇祭の総集編です。

・天狗に卵を無理やり食わせられる 「強卵式」
・神社の境内で男が意味もなく転がりまわる 「神ころばしと七十五膳」
・頭にシュロをかぶった怪物が子供を襲って袋に詰め込む 「ヨッカブイ」
・青森のキリストの墓の周りで盆踊りを踊る 「キリスト祭り」
・生身の女性をヒヒの生贄に捧げる 「一夜官女祭り」

 ……など、全部で二十一の奇祭を取り上げています。
 

 私と女性編集者の鈴木さんが一緒に奇祭を観に行き話しをする、対話形式という新しい手法を用いています。

 冒頭のカラーグラビアを含め、写真を多く掲載し、注釈も充実させて、より多層的に奇祭の真実を知ることができるようになっています。イラストもなかなか味があります。

 奇祭だけではなく、夜這い、人身御供、乱交としての盆踊り、マレビト崇拝といった、日本文化の影の部分にも焦点を当てています。 

 この本で、日本文化の隠された一面が見えてきます。
 『言葉の贈物〜空気を読むな。空気を作れ』 (ラビリンス)

「非常識な人って、なんであんなに若々しくて魅力的なんだろう」
「悪い評判は買ってでも作れ。悪評こそ名声への近道だ」――――

作家・杉岡幸徳が書きとめた格言・名言の数々を、「恋愛」「人間」「社会」「芸術」などのテーマに分けて集めたアンソロジー。
この言葉の花束の一つ一つが、あなたの人生の新しい道を指し示すかもしれない――。

 『世界奇食大全』『世界奇食大全』(文春新書)


世界中の変わった食べ物を、僕が実際に食べ、その味と文化を追及した、究極で至高のグルメ本。

取り上げたメニューは……

<伝統の奇食>
クマ、サンショウウオ、おたぐり、ザザムシ、ハチの子、ウサギ、クジラ、イルカ、カンガルー、サボテン、土、メダカのつくだ煮、フグの卵巣の糠漬け、馬のたてがみ、ヘビ、酒ずし、熟成30年のなれずし、サソリ、鶏のトサカ……

<新しい珍食>
シュールストレミング(世界で一番くさい食べ物)、甘口いちごスパ、ゼリーフライ、ブラックバス、納豆コーヒーゼリーサンド、いちごシロップもんじゃ、漬物のステーキ、みかんご飯、サラダパン、味噌カレー牛乳ラーメン……


<変わったデザート>
バクラヴァ(世界でいちばん甘いお菓子)、サルミアッキ(世界で一番まずい飴)、まんじゅうの天ぷら、味噌カツ丼アイス、親子丼アイス、ふなずしパイ、パイナップル茶漬け、蜂の巣……

<不思議な飲物>
アブサン(幻覚をもたらす酒)、カレーラムネ、樹液、イカスミジュース……

<幻の奇食>
紙、ラクダのコブ、毒キノコ、トラ、蚊の目玉のスープ、キビヤック(イヌイットの発酵食品)、人魚……

……などです。


単なる「イカモノ」の本ではなく、なんでこんな奇妙な食べ物が存在するのか、その文化的意味も追及しています。
この本のポリシーは、次のような物です。
「奇食は美食なり」
「変な食べ物を食べ続ければ、それだけで美食家になれる」
 『奇妙な祭りー日本全国<奇祭・珍祭>四十四選』(角川書店)]



奇妙な物、文化を語るに当たって、はずせない一冊です。
今回は、次のような奇祭を取り上げています。

・泥だらけの怪人が人々を襲う「パーントゥ」(宮古島)
・おっぱいを崇拝する「おっぱい祭り」(北海道)
・神官に大根を投げつける「あらい祭り」(千葉)
・意識を失い、ヘロヘロになった男が牛に乗る「牛乗り・くも舞」(秋田)
・女装したおっさんが札をまきまくる「お札まき」(神奈川)

……などなど、です。
 

★『珍祭・奇祭きてれつガイド 日本トンデモ祭』 (美術出版社 2005年 1575円)



杉岡が「世界で唯一の奇祭評論家」として、長年の取材の末に書き上げた、日本の奇祭本の決定版です!

おしろい祭り、きちがい祭り、乞食祭り、しねり弁天たたき地蔵など、本邦初公開の奇祭もギッシリ!

日本全国の奇妙な祭りを、極めて斬新な視点と文章、そして美しい写真で紹介しています。

歴史的な本になります。ぜひお買い求めください!

アマゾン7&Ybk1楽天ブックスでも販売が始まっています。

  ★『ゲオルク・トラークル、詩人の誕生』(鳥影社 2000年)


1999年、まだ東京外国語大学のドイツ語学科の学生だった杉岡が修士論文として提出し、たちまち頑迷固陋な教授連を恐慌状態におとしいれ、大学から追放される要因となった決定的な作品。これにより、筆者はアカデミズムの道を断念し、物書きの人生を歩むことになる。

 ゲオルク・トラークルは、今世紀初頭のオーストリアが生んだ、現在では「ドイツ表現主義最大の詩人」と呼ばれる男である。

 だが、この男はどうしょうもないほどのジャンキーでもあった。筆者はこの点に着目し、ドラッグがこの詩人にいかに影響を与えたか、そもそも麻薬は芸術活動をいかに変革していくか、ドラッグはどうして素晴らしいか…を徹底的に追及した。

 結果は楽しいものだった。教授連はこの作品がまったく理解できず、「おまえは学問を侮辱している」「アカデミズムを冒涜するのか」と”絶賛”してくれ、僕は博士課程進学を拒否されてしまった。

文学、芸術、ドラッグ、犯罪、狂気、アヴァンギャルド芸術…これらのものに興味あるすべてのひとにお薦めする奇怪な本。筆者がAmazon.comのために書いた書評も必見。

 あと一言だけ、フリードリヒ・ニーチェ(『悲劇の誕生』)やヴァルター・ベンヤミン(『ドイツ悲劇の根源』)もその第一作で激しいアカデミズムの憤激をかい、学会から追放されていることも付け加えておこう。

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 ★『地球が危ない!』 (地球危機管理委員会との共著、幻冬社 2002年)


いま、危機にさらされている地球環境。その現状をイラストを交えてやさしく語り、危機から脱却する方法を解説する。

すでに全陸地の4分の1が水没している。
2025年には約50億人分の水が不足する。
100年後、気温が約5.8度上昇し、日本は熱帯になる。
メダカさえも絶滅の危機に瀕している。
戦争を放棄した日本の軍事予算が世界第3位 !
1日2兆ドルも動く投機マネーが暮らしを脅かす。
「化学物質過敏症」に悩む人が急増。
毎年1300万〜1800万人が餓死。
ダムが生態系を破壊し、農業に悪影響を与える。
スーパーの袋は石油のムダ遣い。
インスタント食品、遺伝子組み換え作物の危険性。
地域通貨って何?    ・・・他、最新情報満載 !
(『地球が危ない!』公式HPより)

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